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2021/03/08 絹糸の種類

その他絹糸の種類④

●絹紡紬糸(絹紬糸、ノイルシルク)

絹紡糸を製造する際にでる副産物(ブーレット)を使用し、紡績して製造する絹糸のこと。一般に、ノイルシルクと呼ばれています。絹紡紬糸は短繊維に分類され、特有の節(ネップ)があり、コットンライクで素朴な風合いを持つ太い絹糸です。
製糸・紡績工程で出る副産物を再利用した糸なので、環境に配慮したエコロジーなシルクと言えます。

絹紡糸同様、生糸撚糸に比べ含気量が大きく、ふんわりとした肌あたりと素朴な手触りが特長です。絹本来の保温性や吸湿性などの特長は生糸撚糸と変わりません。
生糸撚糸に比べ価格が安価なため、他繊維との混紡や交撚も多く行われ、シルクの新たな可能性を広げています。

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2021/02/22 絹糸の種類

その他絹糸の種類③

●副蚕糸

生糸を製造するときに出るクズ及びクズ繭のこと。

糸の繰り出し口の繊維である『きびそ』や生糸を取り終わったあとの残りかす『びす』などを指します。

●絹紡糸(スパンシルク)

副蚕糸を原料にしてワタにして練って紡いだもの。生糸より光沢は少ないですが、絹紡糸は短い繊維を撚り合わせて長い糸にしているため、生糸撚糸に比べて含気量が大きく、ふんわりとした肌ざわりと柔らかな肌触りが特長です。もともと生糸の代用品として単価が安かったのですが、現在では生糸と同等かそれより高いものも流通しています。古くから単独または生糸や玉糸と混ぜて、和服の普段着や風呂敷に使用されてきましたが、絹糸の基本的な特長は失われず、保湿性、吸水性、放湿性に優れていることから、近年では他の繊維と混ぜて洋服や靴下、肌着にも使用されています。

 

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2021/02/08 絹糸の種類

その他絹糸の種類②

●紬糸(手紡糸(てぼうし)

生糸に不向きな毛羽だった細い繊維の繭を煮て一つにまとめられ、それを引き延ばしたものを真綿といい、真綿から切れることなく引き出された糸を紬糸と呼びます。生糸のようにより合わせて作られた糸よりもツヤはありませんが、素朴でしっかりとした味わいがあり人気があります。紬糸は手紡糸と呼ばれ、その名前からは糸車を手で回しながらゆっくりと糸が作らるように思われますが、動力を使って工業的に生産されていることがほとんどで、一般的に紬糸というとこれを指します。

手紡糸に対し、手紬糸(てつむぎいと)は動力を使わずに糸取り人によって生産されたものを指します。糸を引き抜くときにネップをひとつづつ取り除き、均一な軽い糸を作ります。生産には熟練の技が必要なため大変高価で、また生産性も低く1反分の糸を作るのに60日ほどが必要といわれています。結城紬はこの手紬糸で生産されます。

 

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2021/01/25 絹糸の種類

その他絹糸の種類①

●生糸

家蚕の繭から取り出した繭糸を何本かより合わせた糸のこと。6本~10本を合わせて糸にします。

●玉糸

二匹以上の蚕が1つの繭を作る場合、糸にすると複数の糸がもつれ合って節の多い糸になります。これを玉糸と呼びます。以前は売り物にならないもので個人が織物にして普段着として使用していましたが、昨今織上がりの面白さで人気があります。(節織、紬、銘仙、シャンタンなど)

 

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2021/01/11 絹糸の種類

野蚕糸の種類②

◆エリ蚕糸

長繊維が取れないので、紬糸や真綿として使われ、ふわふわして柔らかく温かみがあります。マフラーや綿との混紡製品に利用されます。

◆ムガ蚕糸

ムガ蚕の繭は1年を通して採取できる期間が短く希少で、高価な糸です。他の絹に比べて汗や水分を吸収しにくいです。ハリがあり、シルクの中でも特に軽く強いという特性を持っています。古代から王衣や芸術品に用いられ、「ゴールデンシルク」「シルクの宝石」とも呼ばれています。現在ではショールや洋服地で利用されています。

◆クリキュラサン糸

繊維の中に小さな孔が開いて密度が低く、空気をふくんでいる為、非常に軽くて暖かく、吸湿性・放水性に優れています。糸は、系統的に取れるわけではなく、均一な糸は難しく、それゆえ面白い織り物ができます。

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2020/12/28 絹糸の種類

野蚕糸の種類①

野蚕糸の中でも特に知られている種類をいくつかご紹介します。

◆天蚕糸(テンサンシ)

緑色の美しい『やままゆ』から取られます。天蚕糸は伸度が高く、独特の光沢があり、天蚕糸で織られた織物は、強度が強くしわになりにくく、繊維のダイヤモンドとも呼ばれています。野蚕糸の中でも生産性が低く、大変高価な糸です。主に和装やショールに利用されています。

◆柞蚕糸(サクサンシ)

柞蚕の繭から取られた淡褐色の糸でタッサーシルクと呼ばれています。光沢があり、ハリやシャリ感が強い糸です。野蚕糸の中でも流通量が多く安定しています。古くから繭紬として和装材に利用されていますが、今日では、ニットなど洋装材としても多く使われています。

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2020/12/14 絹糸の種類

家蚕糸と野蚕糸の比較

先にも述べました通り、蚕の種類は大きく家蚕と野蚕に分類されます。家蚕の繭から作られた糸を『家蚕糸』、野蚕の繭から作られた糸を『野蚕糸』と呼びます。

◆家蚕糸の特徴

糸の太さ:2.83デニール ※一般的な太さです。種によって異なるものもあります。

伸縮性:低い

糸の特徴:細く光沢がある

繊維の断面:円に近い三角形で比較的均一

染色性:染色がしやすい

価格:安定している

◆野蚕糸の特徴

糸の太さ:56デニール

伸縮性:高い

糸の特徴:太くてシャリ感がある。

繊維の断面:台形~楕円形で均一ではない

染色性:ムラが出やすく染まりにくい。堅牢度も低い

価格:生産性が低く手間がかかるので製造コストが高い。

 

一般に流通している絹製品はほとんどが、扱いやすくて価格も安定している家蚕糸から作られています。しかし、野蚕糸はワイルドシルクとも呼ばれ、その希少さだけではなく、シルクの効能である保湿性や放出性、抗菌性にすぐれていると言われて、人気が高いです。

 

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2020/11/30 蚕の種類

様々な種類の蚕②

一方、野蚕は食料や生息地域なども様々で、繭の形や色も異なります。特徴のある野蚕の中で、特に知られている種をいくつかご紹介します。

 

●テンサン(天蚕)

ヤママユガとも呼ばれる日本原産の種で、日本全国で分布生息しています。主にクヌギ、カシ、クリなどの葉を食べ、孵化後50~60日で緑の美しい繭を作ります。

●サクサン(柞蚕)

中国が原産ですが、日本、朝鮮、インド産などもあり、タッサーと総称されています。主に中国とインドで飼育されていて、クヌギやカシなどの広葉樹の葉を食べ、淡褐色ないし茶褐色の繭を作ります。

●ムガサン

インドのアッサム地方にだけ生息しており、黄色~黄褐色の繭を作ります。

●エリサン

インドのアッサムが原産ですが、中国で多く飼育されています。ヒマを好んで食べることからヒマサンとも呼ばれています。繭の色はキナリや赤褐色など様々で、繭の層は綿状でふかふかしています。

●クリキュラ

インドネシアが原産で毎年3月頃から大量発生して街路樹を食い荒らす害虫とされていましたが、金色の繭を作ることから『黄金の繭』と呼ばれます。近年これを利用する様々な研究がすすめらています。

 

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2020/11/16 蚕の種類

様々な種類の蚕①

シルクの原料となる繭と言えば、白い楕円形の形というイメージが一般的ですが、決してそれだけではありません。世界には多種多様な種が存在し、種によって繭の色や形は異なります。

一般に流通しているシルク製品の原料となる生糸の繭を作る蚕は、カサン呼ばれるカイコガ科の蚕で、家蚕として世界各地で養殖されています。これらが私たちがイメージする白い繭を作る蚕です。

 

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2020/11/02 蚕の種類

蚕の種類について~家蚕(かさん)と野蚕(やさん)②

2.野蚕の特徴

人が育てるわけではなく、クヌギ、カシ、コナラ、シラカシなど様々な葉を食物とします。このため繭の形や色も種により異なります。現地ではそれらを天然資源として活用する術を持たずに樹木を食い荒らす害虫扱いされているものもあります。飼育される種類は少ないですが、現在は主として中国、インド、日本などで利用されています。

 

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