2020/07/27 シルクの加工
シルクの加工~2次加工~
染色後のシルク生地に様々な加工を施すことでシルクのデメリットを解消したり、生地に新たな表情が生まれます。
デリケートなイメージのシルクですが、シルク生地は染色後の2次加工にも対応可能です。
代表的な加工をご紹介いたします。
◆ウォッシャブルシルク:家庭でお手入れできるよう、色落ちや縮みが少ないよう染色後に生地を加工したものです。
シルクはお手入れが難しいというイメージがありますが、ウォッシャブルシルク加工された生地・製品でしたら、お手入れも簡単です。
詳しいお手入れの方法は、こちらをご覧ください。
◆防縮加工:樹脂や化学薬品を一切使用せず、湿気や洗濯時に生じる縮みを抑える加工です。
・形状安定加工:高温高圧でセットする為、添加物は一切使用しません。
・天日仕上げ:生地の種類により凋(しぼ)が出たり表状変化があります。
◆スエード加工:生地の表面を起毛させる加工です。起毛させることで、しなやかに柔らかくなります。
日本から独自のシルク文化を発信
シルク テキスタイル OEM
~同興商事株式会社~
2020/07/20 シルクの加工
シルクの加工~染色②~
◆吊染(つりぞめ)
擦れや折れ防止を目的に染色するシルク特有の染色方法です。
◆ビーム染色
ビーム管と呼ばれる穴の空いた筒状のパイプに布を巻き付け染色機に入れ、ビームの中から染液を循環させて染める染色方法です。
高温高圧で染めるので生地が動かずシワやヨレが生じにくいです。
◆液流染色
ロープ状に繋いだ生地を、高温高圧の染液の流れに乗せて高速移動(循環)させながら染色する方法です。
染め上がりは揉み効果により、ソフトな風合いになります。
染色機に備わっているジェットノズルから噴射する染液の流れを利用して生地を移動(循環)させることから、「ジェット染色」とも言われています。
※通常のシルクの染色にはスレが発生するため不向きですが、ピーチ加工などのフィブリル加工に用います。
◆ウインス染色
反末同士を縫い合わせループ状にした生地を、クルクル回転させながら染液に浸け染色する方法です。
生地にかかる張力も比較的小さいので、風合いを保てます。
※通常のシルクの染色にはスレが発生するため不向きですが、ピーチ加工などのフィブリル加工に用います。
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2020/07/13 シルクの加工
シルクの加工~染色①~
シルクは繊維の構造上染料が繊維の奥深くまで入り込む為色がよく定着し、深みのある色合いが出ます。
このシルク独特の上品な色合いは他の素材には出せません。
またシルクは先に糸を染めてから生地を織ること(先染め)も,先に生地を織りあげてから後で染めること(後染め)もできます。
染色方法についてまとめましたので、次回より記事をUPいたします。
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2020/07/06 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルクの生地ができるまで〜⑤精練(練り)
⑤精練(練り)
生糸にはフィブロインと呼ばれるタンパク質とセリシンと呼ばれる膠(にかわ)状の
タンパク質や蝋などの天然不純物が含まれています。
セリシンは絹本来の光沢や風合いを抑えてしまう性質があるため、これを取り除く必要が
あります。この作業が精練(練り)です。
精練の方法は石鹸や炭酸ソーダなどで精練液を作り、その中で煮沸しセリシンを溶かし
除去していきます。
精練することにより風合いや白度が向上し、絹本来の美しい光沢としなやかさが生まれ
ます。
また、染色工程がスムーズに行えるようになります。
精練には生糸の状態で精練してから生地にする「先練り」と、生糸を生地にしてから精練
する「後練り」があります。
先練りと後練りでも風合いが異なり、先練りはコシのある感じが特徴です。
一方、後練りはしっとり柔らかな肌触りとなります。
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2020/06/29 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルク(生糸)の生地ができるまで〜④織り・編み〜
④織り・編み
上記の工程を経た後、生地を作っていきます。
シルク生地は主に「織物」と「編物」がありますが、加工方法で風合いや光沢が
変わります。
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2020/06/22 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルク(生糸)の生地ができるまで〜③撚糸(ねんし)〜
3.撚糸(ねんし)
シルクの生糸は細いので、撚り(より)をかけます。
複数の糸を引きそろえ撚る(ねじる)ことで強度や風合いを出し、1本の糸にします。
これを撚糸と言います。
撚りをかける回数を変えたり、太さが違う糸を撚り合わせたりすることで、生地の
風合いや肌触りなど様々な表情を生み出します。
撚りの方向には右撚(S撚)と左撚(Z撚)の2種類があります。
右撚(S撚):右回り(時計の回る方向)に撚る
左撚(Z撚):左回り(時計の回る方向とは逆)に撚る
撚る方向によって、織物の表面の光沢や摩擦係数などに影響を与えます。
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2020/06/15 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルク(生糸)の生地ができるまで〜②繭から生糸へ〜
②製糸~繭から生糸へ~
5.揚返し(あげかえし)
操糸(そうし)で糸になった生糸は、130%ほど引き伸ばして乾燥します。
負担のかかった状態のままにしておくと弾力性が弱く切れやすい糸になってしまうので、
生糸本来の強度・光沢・柔軟性・風合いなどに戻す作業を行います。
その作業を「揚返し」と言います。
作業工程は、まず糸を湿らせ、セリシンの接着力を弱めほぐれやすくしてから、
大枠に巻き取ります。
その後、水分量を安定させるために、温度と湿度が調整された湿気湿で1晩寝かし、
安定した状態に整えます。
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2020/06/08 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルク(生糸)の生地ができるまで〜②製糸~繭から生糸へ~
②製糸~繭から生糸へ~
4.操糸(そうし)
煮繭(しゃけん)でほぐれやすくなった繭から糸口を探し、撚りながら1本の糸に
していきます。
1つの繭から取り出す糸はとても細く繊細なので、数個の繭から糸を引き出し、
それを撚りながら1本の糸にしていきます。
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2020/06/01 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルク(生糸)の生地ができるまで〜②製糸~繭から生糸へ~
②製糸~繭から生糸へ~
3.煮繭(しゃけん)
字の通り、繭を煮て絡んだ繭の糸をほぐしやすくします。
繭の糸はフィブロインとセリシンというタンパク質で出来ていますが、
繭は表面を覆うセリシンで接着されています。
セリシンは水に溶けやすい性質があるので、熱湯で煮ることにより
繭をほぐしやすくします。
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2020/05/25 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルク(生糸)の生地ができるまで〜②製糸~繭から生糸へ~
②製糸~繭から生糸へ~
2.選繭(せんけん)
虫食いや汚れた繭などを取り除き、きれいで質の良い繭のみを選別していきます。
その際、取り除かれた虫食い繭などは捨てずに、絹紡糸や紬糸などに利用されます。
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