2020/07/06 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルクの生地ができるまで〜⑤精練(練り)
⑤精練(練り)
生糸にはフィブロインと呼ばれるタンパク質とセリシンと呼ばれる膠(にかわ)状の
タンパク質や蝋などの天然不純物が含まれています。
セリシンは絹本来の光沢や風合いを抑えてしまう性質があるため、これを取り除く必要が
あります。この作業が精練(練り)です。
精練の方法は石鹸や炭酸ソーダなどで精練液を作り、その中で煮沸しセリシンを溶かし
除去していきます。
精練することにより風合いや白度が向上し、絹本来の美しい光沢としなやかさが生まれ
ます。
また、染色工程がスムーズに行えるようになります。
精練には生糸の状態で精練してから生地にする「先練り」と、生糸を生地にしてから精練
する「後練り」があります。
先練りと後練りでも風合いが異なり、先練りはコシのある感じが特徴です。
一方、後練りはしっとり柔らかな肌触りとなります。
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~同興商事株式会社~
2020/06/29 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルク(生糸)の生地ができるまで〜④織り・編み〜
④織り・編み
上記の工程を経た後、生地を作っていきます。
シルク生地は主に「織物」と「編物」がありますが、加工方法で風合いや光沢が
変わります。
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2020/06/22 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルク(生糸)の生地ができるまで〜③撚糸(ねんし)〜
3.撚糸(ねんし)
シルクの生糸は細いので、撚り(より)をかけます。
複数の糸を引きそろえ撚る(ねじる)ことで強度や風合いを出し、1本の糸にします。
これを撚糸と言います。
撚りをかける回数を変えたり、太さが違う糸を撚り合わせたりすることで、生地の
風合いや肌触りなど様々な表情を生み出します。
撚りの方向には右撚(S撚)と左撚(Z撚)の2種類があります。
右撚(S撚):右回り(時計の回る方向)に撚る
左撚(Z撚):左回り(時計の回る方向とは逆)に撚る
撚る方向によって、織物の表面の光沢や摩擦係数などに影響を与えます。
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2020/06/15 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルク(生糸)の生地ができるまで〜②繭から生糸へ〜
②製糸~繭から生糸へ~
5.揚返し(あげかえし)
操糸(そうし)で糸になった生糸は、130%ほど引き伸ばして乾燥します。
負担のかかった状態のままにしておくと弾力性が弱く切れやすい糸になってしまうので、
生糸本来の強度・光沢・柔軟性・風合いなどに戻す作業を行います。
その作業を「揚返し」と言います。
作業工程は、まず糸を湿らせ、セリシンの接着力を弱めほぐれやすくしてから、
大枠に巻き取ります。
その後、水分量を安定させるために、温度と湿度が調整された湿気湿で1晩寝かし、
安定した状態に整えます。
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2020/06/08 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルク(生糸)の生地ができるまで〜②製糸~繭から生糸へ~
②製糸~繭から生糸へ~
4.操糸(そうし)
煮繭(しゃけん)でほぐれやすくなった繭から糸口を探し、撚りながら1本の糸に
していきます。
1つの繭から取り出す糸はとても細く繊細なので、数個の繭から糸を引き出し、
それを撚りながら1本の糸にしていきます。
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2020/06/01 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルク(生糸)の生地ができるまで〜②製糸~繭から生糸へ~
②製糸~繭から生糸へ~
3.煮繭(しゃけん)
字の通り、繭を煮て絡んだ繭の糸をほぐしやすくします。
繭の糸はフィブロインとセリシンというタンパク質で出来ていますが、
繭は表面を覆うセリシンで接着されています。
セリシンは水に溶けやすい性質があるので、熱湯で煮ることにより
繭をほぐしやすくします。
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2020/05/25 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルク(生糸)の生地ができるまで〜②製糸~繭から生糸へ~
②製糸~繭から生糸へ~
2.選繭(せんけん)
虫食いや汚れた繭などを取り除き、きれいで質の良い繭のみを選別していきます。
その際、取り除かれた虫食い繭などは捨てずに、絹紡糸や紬糸などに利用されます。
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2020/05/18 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルク(生糸)の生地ができるまで〜②繭から生糸へ〜
②製糸~繭から生糸へ~
1.乾繭(かんけん)・貯繭(ちょけん)
完成した繭の中には蚕の蛹がいますので、そのままにしておくと蛹が成長したり、
繭がカビたりしてしまうので、すぐに乾燥させます。
これを乾繭(かんけん)と言います。
乾燥された繭は管理された繭倉庫で保管します。
これを貯繭(ちょけん)と言います。
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2020/05/11 シルク(生糸)の生地ができるまで
シルク(生糸)の生地ができるまで〜①養蚕〜
- 養蚕~蚕を育てる~
シルクは、蚕の幼虫が蛹(さなぎ)になる過程で吐き出して作る繭から紡いだ糸です。
良い絹糸を作るためには生育環境を整え、栄養分の高い桑の葉を与えます。
蚕は孵化してから4回脱皮をし、4回目の脱皮後に糸を吐き出し繭を作り始めます。
繭は2日ほどで完成しますが、その間の約2日は不眠不休です。
2020/05/04 シルクの取り扱い方法
お手入れと保管方法
シルク(絹)は吸水性に優れ、しなやかで軽く柔らかな風合いが特徴ですが、デリケートな素材ですのでより長くご愛用いただくためにはお手入れが大切です。
汗じみや汚れを放置しておくと、虫食いや黄変の原因になります。
①シルク製品はブラッシングすると毛羽立ちますので、ブラシの使用はお控えください。
②汗じみがある場合は固く絞った布で叩き落とし、すぐにクリーニングにお出しください。
③クリーニングから戻ってきたらビニール袋から出し、ハンガーに吊るす場合は不織布や和紙など通気性の良いものでカバーし、保管してください。
④防虫剤もご使用ください。防虫剤が切れた場合は、同じ種類のものを引き続きご使用ください。
⑤保管場所は、直射日光や蛍光灯などの光が直接当たらない暗所保管をおすすめします。
長時間光が直接当たりますと、生地が黄変しますのでご注意ください。
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