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2024/12/10 活動報告

JETRO26SSテキスタイル商談会

昨年に引き続き、今年もJETRO大阪本部主催の欧米バイヤー招へい型26SSテキスタイル商談会に出展しました。

商談会は123日~5日の3日間開催され、同興商事は3日の午後からの部に出展しました。

今年はイタリア、フランス、スウェーデン、アメリカから6社のメゾンが参加され、当社は11月の内見会で開発した新しい素材を出品しました。

 

   

 

今回開発したノイルツイードの起毛素材を体感できる製品サンプルのジャケット、コートにも興味を示していただきました。

また、ドレス用のゴージャスなS/Rベルベットやラメ素材をピックしていただいたメゾンもありましたが、全体としてはシーズンレスで使用できる素材が多く選ばれていました。

 

 

 

日本に居ながらにして欧米のメゾンに提案する機会を持つことができ、ハイブランドの担当者がどういう反応をされるのかを直接知ることができました。今回得られた情報を今後の素材開発に活用し、引き続きシルクの価値や可能性を追求していきたいと思います。

2024/09/11 活動報告

新商品開発に向けて

新商品の開発に向け、中国の工場視察に行きました。

今回はサテン、デシン、ツイル、羽二重などの定番商品の工場ではなく、シルクレーヨンのベルベットの加工場や非定番のシルクオーガンジー、シルクウールWツイル、シルクシャンタンなどを扱う工場、シルク綿、シルク麻、シルクウールなどの先染めの交織を扱う工場、絹紡の工場などを訪れました。

 

本投稿ではシルクレーヨンのベルベットの加工場の視察の様子を報告いたします。

 

ベルベットは生地の性質上、加工の工程で出る排水などによる水質汚染を管理するため、特に設備投資を必要とします。そのため撤退する工場が多く、訪れた工場は湖州近郊に残る数少ない工場の一つです。

カットした繊維を工員が吸い込み、健康を害するリスクもあるため、工員の健康に十分配慮した体制を整えています。

 

ベルベットはドレスやスーツなどフォーマルなファッションアイテムの素材として使われることが多いですが、生地自体がとても繊細なため、加工の工程は普通の生地よりも手間と時間がかかります。

 

織物工場から入荷したベルベット生地は精練前はまだ硬く、専用の機械でパイルを指定の長さにカットします。

 

 

上の回転式カッターが非常に高額で、少しでも刃がかけると使用できなくなるため、1.6㎜以下の短パイルは調整が難しいと言われています。

 

次は、染色前の練り工程です。

 

ベルベットのパイルが生地とくっつかないように、枠になる滑車についているツメに耳をひっかけながら巻きあげていきます。この工程では人が1反ずつ手で巻き上げます。

これをスター染色機で吊り練りします。

 

染色はウィンス染色機で行います。

この染色機はロールの回転により生地を染色液に送り込んで染色するものです。

一度に12反を染色することができます。

 

ベルベットはスクリーン捺染機でオパールをかけたり、インクジェットでプリントをすることもできます。

オパール加工

 

染色後、プリント加工後にベルベットのパイルの毛並みを整えます。

 

次にベルベットのパイルを立てる工程に入ります。この工程により立体感のあるベルベットに仕上がります。

 

検反後、巻き上げを行います。

この工程では、練りの時と同様にパイルがつぶれないように巻き芯の外側についたツメに生地の耳を引っかけながら巻いていきます。

熟練の工員さんが両側で二人一組になりぴったり息を合わせながら巻いていきます。

 

最後に、反物同士がパイルをつぶし合わないように1反ずつ箱に詰めて出荷します。

 

以上がベルベット加工場の視察の様子です。

 

今回の工場視察で感じたことは、中国の織工場や染めの工場は以前のように輸出中心の商売ではなく、中国内販とくに『電商』と呼ばれるインターネット販売を中心とした商売に大部分シフトしているということです。

定番以外のものを以前のようにバイオーダーで都度生産してるとスピード感に欠け、注文に繋がらないため、定番以外のものも在庫を積んだり、専属の染工場を構え顧客の要望にクイックに対応をしています。

 

当社としては少しでも良いものを、新しいものを、安くそして早く皆様にご提供できるように、これからもこうした中国の工場の変化について把握し、中国現地と常に情報を共有しながら商品の開発を行って参ります。

 

 

2024/07/10 活動報告

シルクの可能性の追求とテキスタイルの開発

世界的なトレンドとなったクワイエットラグジュアリーをテーマに、シルクの本当の良さやシルクの可能性を追求した内見会を開催いたしました。

先染めウールの様なノイル生地や後練シルクでは無かった高密度のシルク生地など従来のシルクのイメージを変えるテキスタイルを開発、発表いたしました。

ここでは各カテゴリーの代表的なテキスタイルを紹介させていただきます。

 

.ライト&シアー (軽やかさと透け感)

〇 品番:2405-4(BG-063)/品名:6.5匁チェックシフォン 

 

経糸、緯糸ともに 21d/2の強撚糸と無撚糸を交互にうちチェック柄を表現しています。

密度を甘くし透け感のある柔らかな平織で織りあげています。

チェック柄を強調する為レギュラー仕上げセットしています。天日仕上げにするとナチュラルな凹凸感がでます。

〇 品番:2405-6(1339)/品名:12.5匁ノイルガーゼ  

経糸に生糸、緯糸にノイルの細番手を使い、細番手のノイル糸を使用することにより疎やな透け感と細かなネップが特徴です。

ノイル糸を使用することにより比較的安価です。

 

.クラッシック&ヴィンテージ

〇 品番:2405-12(25-17) / 品名:27匁ノイルバックサテン

経糸に生糸、緯糸にノイル細番手を使い朱子織で織りあげています。

朱子組織にすることにより高密度に織り上げ細番手ノイル特有の細かなネップがきれいに表現されています。

ノイル糸を使用することにより価格も安価となっています。

〇 品番:2405-20(SN2024336)/品名:36mm先染めノイルグレンチェック

経糸緯糸に先染めノイル糸使いのグレンチェック。

ウールの様なハリ感と艶感がありウールよりも肌触りもよく軽さが特徴です。

ノンテンションで仕上げることにより自然な柔らかさで着心地のよい仕上げとなっています。

 

.ハイカウント(ハリ&コシ)

〇 品番:2405-32(YSC10016)/品名:18匁シルクコットンブロード塩縮

緯糸のコットンのみ塩縮加工、塩縮により経10%緯13%縮めることにより密度感を出しています。

塩縮特有の弾力感のある風合いが特徴。タンブラーで膨らみ感のある仕上げをしています。

 

.ベイビータッチ(柔らかい肌触り)

〇 品番:2405-34(HL9160)/品名シルクレーヨン配ゲージスムース

交編32ゲージのハイゲージスムース。

シルク100%よりも滑らかな肌触りの着心地の良い風合いとなっています。

レーヨンを交編することによりドレープ感も強くなっています。レーヨン高混率の為、比較的安価です。

〇 品番:2405-39(HL9254)/品名:ノイルスムース

ノイルの細番手6070n単糸を使用した上質感あるスムースです。

両面サンドペーパー起毛によりフェルトのような柔らかな風合いに仕上げています。

厚みはありますが、軽くてアウター使いにも最適です。

ノイル糸を使用することにより生糸の約1/2の価格になっています。

2024/07/01 活動報告

新しい販売管理ソフトを導入しました

今期より新しい販売管理ソフトの運用を開始しました。

汎用性の高いソフトを導入することで新しい制度へも対応が容易であることや、クラウド型のアプリを運用することにより全従業員の利用が可能となり業務の効率化が見込めるということで導入を決めました。

 

先日、運用にあたり操作方法などの説明会を行いました。

説明会の開催にあたり、担当者が社内で使用頻度の高い検索のショートカットを設定したり、わかりやすい画像つきの操作マニュアルを作成し、全社員が効率よく運用できる体制を整えました。パソコンの操作の得手不得手に関わらず、新しいソフトを全員がスムーズに運用できるようになることで、各自がそれぞれの業務に集中でき、生産性の向上も期待できます。

時代に合った新しいシステムを導入するにあたり、社員全員が説明会に参加して前向きに取組み、理解を深めることができたため、スムーズな移行が実現できました。

2023/12/26 活動報告

イヴ・サンローラン展とシルク

 

 

イヴ・サンローランは21歳という若さでクリスチャン・ディオールの後継者として半世紀に渡りモードの第一線で活躍したデザイナーとして知られています。今年、国立新美術館でイヴ・サンローラン没後日本で初めて大回顧展が開催されました。彼がディオールのコレクションでデビューし、自身のブランドで成功した初のコレクション、名立たる絵画の巨匠たちの芸術作品へのオマージュ、舞台芸術への衣装やスケッチ、ウエディングドレスなど、時代を超えた代表的なスタイルが紹介されていました。

 

  

 

イヴ・サンローランはトレンチコートやピーコート、チュニック、パンタロンなどにメンズウェアや日常着のスタイルを取り入れ、女性が着やすいシンプルなデザインとして表現し、ファッション界に改革を起こしました。さらに、タキシードやパンツスーツ、サファリジャケットなどのパンツスタイルは、当時の保守的な習慣から女性を解放するシンボルとなり、こうした自立した魅力的な女性らしさを表現するスタイルがメゾンの一貫したテーマとなりました。

 

これらのコートやジャケット、スーツに合わせるシャツやスラックスなどにも、当社が定番商品として扱うシルクシャンタンサテンシフォンデシンなどが多く使われています。メンズの要素を取り入れたアイテムに繊細なシルク素材を合わせることで、より女性らしいエレガントなスタイルになっています。

また、多くの作品に表情のあるシルク素材が用いられています。例えば黒のフォーマルドレスには12匁の小千谷楊柳A3369)、プリント入りシルクシフォンのブラウスにはラメドットシフォン(E3296)、ウエディング・ガウンには21匁フクレジャガード(A6141-413)、映画の衣装に使われたドレスの表地として18.5匁ボーダーサテンなど、当社が現在扱う商品の似寄りの製品が多く見られました。

 

     

 

全ての作品について、刺繍や生地、染色などにイヴ・サンローランの仕事を支えたヨーロッパの職人の技術の高さを感じます。現在では品質の維持が難しいシルクパイルのベルベットや美しい抜染の技術に衝撃を受けました。

 

このような作品を間近で見て、創造の世界やファッションの奥深さを感じることができ、シルクの可能性も再認識することができました。シルクはイヴ・サンローランのような高級なメゾンのコレクションでも多く用いられる素材であると同時に、今日ではその機能性に注目されデイリーシルクとしても広まりつつあります。当社はシルクの専門商社としてシルクの可能性を伝え、今後もシルクに関する情報を発信してまいります。

2023/12/04 活動報告

JETRO商談会 in大阪

JETRO大阪本部主催の欧米バイヤー招へい型テキスタイル商談会に出展しました。

この商談会は日本国内で海外の有名なメゾンと商談できる貴重な機会で、コロナ前の2019年以来4年ぶりの参加となります。

 

商談会は1128日~29日の2日間で開催され、同興商事は29日の午後からの部に出展しました。

今回は欧米のメゾン5社が商談会に参加されました。25SS向けに加工もののハンガー、P下のサンプルbook、カラーストックサンプルを準備し、マップを作成して提案しました。

 

 

春夏用のフォーマルのシャツやドレス、スカートに薄手のシルク素材をピックアップされたり、綿シルクなどシルク混の素材を好んで選ばれたところもありました。

 

今回、商談会に参加して欧米の有名なメゾンの方にシルクを実際に手に取っていただき、シルクの良さを直接伝えることができましたし、当社の商品を高く評価していただくことができました。

今後もこのような機会がありましたら積極的に参加していきたいと考えています。

2023/09/29 活動報告

中国工場視察

コロナ禍以来4年ぶりに中国に出張しました。

到着早々感じた中国の変化は電気自動車の普及です。

世界有数のCO2排出国である中国は、CO2排出量のピークアウト、さらにはカーボンニュートラルの実現を目指して、植林政策による国土の緑化や電気自動車などの新エネルギー車の普及を積極的に進めています。

実際に空港から市内に向かう道でも、緑のナンバーをつけた電気自動車を多く目にしました。

今回の出張の目的は中国にある子会社と子会社工場、提携工場の視察です。

製品の縫製工場、生地の織工場、ニットの工場、染工場を訪ねました。

また、今回は入社3年目の生産管理のスタッフが同行し、研修的な意味合いも兼ねておりました。普段は、電話やメールで発注や様々な指示を行っておりますが、現地の工場のスタッフと直接会って話をしたり、実際に現場や機械を見ることで、多くのことを学ぶということも今回の大きな目的の1つでした。

 

現地の子会社縫製工場です。

 

裁断の前に生地の検反を行います。

生地を裁断していきます。

 

 

  

 

縫製の現場です。

裁断後のパーツを前段階で芯貼り、テープ貼りをしてラインに流していきます。

 

たくさん工員さんがいらっしゃいますが、選りすぐりのメンバーが当社の縫製を行っています。

固定の担当者を置くことで、当社と当社の顧客の特徴を理解した上で、細かい指示や変更にも都度対応してもらっています。

 

提携している織工場を訪ねました。

 

原料の生糸が入荷すると目的に合った糸種を選定したり、次の工程で区別するために仮にサインカラーを付けます。

また、生糸を柔らかくして撚糸しやすいように夏は75℃のお湯に油剤や界面活性剤を入れて浸します。経糸と緯糸では浸す薬剤は異なります。

お湯を使うので部屋はとても蒸し暑いです。

下漬けした糸を乾燥させます。

 

乾燥後、ボビンに巻き取ります。

原料の質が良くないと、糸切れして巻き取り機が止まっているところが多くなります。

 

必要な規格の太さに合わせるため、何本かの糸を合わせます。

 

糸に撚りをかけます。

この後、蒸気の缶に入れ、蒸すことにより撚りが戻るのを防ぎます。

織布、糸精練、染色など用途に応じてボビン、コーン、綛に巻き上げて仕立てます。

 

整経は経糸に使用する糸の準備工程で、織準備の最終段階です。

規格により必要な本数の多数の糸を同じ張力で、平行に、一定の速度で太いビーム巻き取ります。

 

整経が終ったら織工程です。

上の写真は3巾での製織です。3反を同時に織り上げ、織上った後につなぎ目でカットして3反に分けます。

 

生機で検反、補修の後、練り工場へ出荷します。

練り工場へ行く生機は、機折れにならないように全て巻きで出荷されます。

 

練り上がりをさらに検反、補修します。

まず検反機で確認した後、サテンのネップなど小さな不良個所は手で補修します。1反につき2人で2時間もかかる、とても丁寧な仕事です。

 

保管して出荷します。

お客様の要望に応じますが、練り上がりの保管方法は生地の特性により巻きなのか畳みなのか異なります。基本的にはデシン系は巻にするとモワレになることがあるため、ヤール畳で保管しますが、サテン系は巻きで保管します。

 

提携している染工場を訪ねました。

以前使われていた液流の染色機はほとんど動いておらず、節水省エネの染色機が主流となっているそうです。

 ・ビーム染色機

穴の開いた円筒に生地を巻きつけて固定します。染色液を循環させながら染色する高温高圧の染色方法。

生地を固定しているのでシワが入りにくい加工です。

・ジッガー染色機

染色液の中で生地の巻き取りを繰り返して染色する節水、省エネタイプの染色機。

 

プリントについても、従来のスクリーンやロータリーを用いた捺染ではなく、中国でもインクジェットプリントが主流になっています。

世界の動きに合わせて、中国の繊維業界もサスティナブルを意識した加工方法に移行しているようです。

 

縫製工場、生地の織工場、染工場と視察を終えて、今回の中国出張は当社の生産管理のスタッフが実際の現場を見て、工場の様子を確認したり、担当者と直接話をしたことにより、工場との連携を強化でき、トレーサビリティを実現する上でも有意義なものとなりました。

また、工場が環境負荷の少ない加工方法に移行していることを今回確認することができました。当社もサスティナブルな社会実現に向けた取り組みについて、引き続き考えていきたいと思います。 

2023/06/20 活動報告

ITMA(国際繊維機械展示会)を視察しました

 

世界で最も影響力のある繊維および衣料技術の展示会ITMA(国際繊維機械展示会)を視察しました。ITMA4年に1度の展示会で2023年はイタリアのミラノで開催されました。繊維および衣料技術の世界のトップメーカーが<先端材料>、<自動化とデジタルの未来>、<革新的なテクノロジー>、<持続可能性と循環性>の4つの柱で改革を発表する場となっています。

 

当社は自社工場を持っているわけではなく、直接的に機械を購入することはありませんが、当社が取引している工場がどんな機械を選ぶのか、また繊維業界の物づくりが今後どんな方向に向かっていくのかという視点で、展示会場を視察しました。

 

今回のテーマは「未来を形にする」です。

サスティナブルが前回以上に大きなテーマとなっており、各企業が共通して「水を使わない」「空気を汚さない」「電気化」「省エネ」といった具体的な目標を掲げていました。

 

 

 

特にテキスタイル向けのインクジェットプリンターについては、前回までは各社が高速機の開発で生産のスピードを競っていましたが、今回はサスティナブルを前面に出すところが多く、顔料プリントに関しては水をほとんど使わない顔料プリントや前処理不要の顔料インクなど、昇華転写プリントについては水を使わないドライプロセスとして注目されていました。

 

視察を終え、環境負荷ゼロの生産は難しくとも、世界の動きに合わせ繊維業界が向かう方向性をはっきりと見ることができました。そして、自社工場を持たない当社にできるサスティナブルな社会実現のための取組とは何かを考えた時、同興商事としては、より環境負荷の少ない生産方法、またそれを選んでいる工場との取引を選択していくことではないかと考えます。

今後もこういった繊維業界の動きに注目し、私たちが暮らす地球環境を守り、末永く生き続けられる社会の実現のためにより良い選択肢を選んでいきたいと思います。

2023/03/24 活動報告

日本で企画したシルクを海外へ

コロナから3年が過ぎ、日本も世界に遅れつつも日常を取り戻す中で、当社も3年ぶりに海外へ出かけました。

バングラデシュでは日本向けのシルクに関心が高く、今回の出張で私たちが日本で企画したシルクをバングラデシュのお客様に紹介する機会を得ることができました。

今後もチャンスがあれば同興商事のシルクの良さを海外のコンバーターさんに知っていただき、日本企画のシルクのクオリティの高さを海外の消費者にも発信してきたいと考えています。

2023/03/10 活動報告

脱炭素社会実現への取り組み

シルクは商品の生産や廃棄時に二酸化炭素を大気中に排出しますが、蚕の餌となる桑の木の成長過程において、光合成により二酸化炭素を吸収します。

二酸化炭素の排出と吸収により相殺されると考えると、全体で見た際の二酸化炭素排出量は大きく削減されます。

ただし、生産過程だけではなく輸送による二酸化炭素の排出を考えると排出量が全く増えないというわけではありません。

輸送による二酸化炭素の排出量を考えた時、より排出量の少ない輸送手段を使うことも私たちにできるサスティナビリティへの取り組みだと考えています。

当社は従来、輸送のスピードや利便性を考え、物流を航空輸送に頼って参りましたが、一般的には航空輸送は二酸化炭素の排出量が海上輸送の4倍以上と言われており、できる限り海上輸送に切り替えてまいりました。

生地の輸入に関しては2018年~2022年の5年間で、航空輸送を全体の輸入重量の65%から18%に削減致しました。

今後は、航空輸送においても燃費の良い機体の使用や二酸化炭素を大幅に削減できるバイオ燃料の使用など脱炭素社会に向けた取り組みが進んでゆくことが期待されています。

 

同興商事は脱炭素社会実現に向けより良い方法を選択し、可能な取り組みを引き続き行います。