お知らせ:2025年2月一覧

2025/02/26 活動報告

パリ出張報告

フランス・パリへ出張に行ってきました。

 

今回の出張の目的はプルミエール・ヴィジョン国際素材見本市の見学と百貨店・セレクトショップなどパリの市場の視察、そしてテキスタイルやファッションに関する美術館の鑑賞です。

 

○プルミエール・ヴィジョン26SS展○

 

 

今回のテーマはスマートな創造物の製造。

シルキー素材、シワ加工、ジャガード、プリント素材、レース素材、オーガニックシルク、オーガニックコットンと素材のテーマ別にブースが分かれており、商品にパフォーマンスコードや絵文字の表記があり、わかりやすく綺麗に展示されていました。

環境への影響が少ないことを謳った商品も多く、公正な労働条件が保証されていることが明記されていました。

 

  

 

世界で最も影響力のあるテキスタイルの見本市を見て、世界のトレンドの素材や色を知ることができました。

 

○パリ市内の市場調査○

サマリテーヌ百貨店、ボンマルシェ百貨店、ドーバーストリートマーケット、ザ・ブロークン・アーム、メルシーを訪問しました。

 

 

 

・サマリテーヌ百貨店

日本にも入っているブランドが置かれていましたが、展開商品に占めるシルクの割合が日本より多く、透け感のある羽二重のプリント、ツイルの素材も多く使われていました。

また、量は多くありませんでしたが、無地のデシン、ラメカットジャガード、ノイルの商品もありました。

 

 

 

・ボンマルシェ百貨店

創業が1852年で、建築家であるルイシャルル・ボアローとエンジニアであるギャスターヴ・エッフェルの設計により建てられました。建物自体がエレガントで個性的な街パリにふさわしく、その歴史や美しさに圧倒されました。

取り扱いの商品も高品質なシルク商品が多く、PAUL & JOEではサテンやツイルのシルク素材が展開されていました。

 

 

○美術館/展示会鑑賞○

ディオール美術館、D&G(ドルチェ&ガッバーナ)展、カルティエ美術館を訪問しました。

 

・ディオール美術館

1905年からの歴代のデザイナー(クリスチャンディオール、イヴサンローラン、マークボアン、ジャンフランコ・フィレ、ジョン・ガリアーノ、ラフシモンズ、マリア・グラツィア・キウイ、キムジョーンズ)の代表的な作品が展示されており、シルククレープやサテン、ツイルが使用されていました。

 

 

 

 

 

D&G

ジャガード、レース、プリント素材など素材のインパクトだけでなく、色使い等もすばらしく圧倒されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

・カルティエ美術館/オルガ・デ・アマラル展

オルガ・デ・アマラルはコロンビアのテキスタイルアーティストで、彼女の1960年代から現代までの作品が約80点展示されていました。糸を織り、結び、編み、織り交ぜることで複雑な技法や構造を持つ立体的なモニュメント作品となっていました。

 

 

 

今回このような作品を間近で見る機会をいただき、創造の世界やファッションの奥深さを感じることができました。物づくりをする人々の魂に触れることができ、ファッションやテキスタイルにに携わる企業として多く感じるものがありました。

 

 

2日間という短い滞在期間ではありましたが、プルミエール・ヴィジョンでは今後の流行を、百貨店では現在の市場状況を知ることができましたし、美術館ではアンティーク作品を見て伝統技術のすばらしさを感じ、とても貴重な体験となりました。

この経験を素材開発やお客様への提案に活かしていきたいと思います。